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出張先で逮捕されてしまった事例

  1. ■事案の概要
  2. Xさんは、出張中、偶然再会した知人に誘われ、興味本意で覚せい剤を使用してしまいました。その後、警察から職務質問を受け、覚せい剤取締法違反の疑いで逮捕されてしまいました。

  3. ■薬物犯罪の特殊性
  4. 薬物犯罪は、初犯の場合には、周囲の協力を得ることができれば、執行猶予付判決を獲得することが十分に考えられる類型の犯罪です。また、一般に、薬物の依存性の高さから、更生するためには専門機関での治療が必要になるケースがあり、この場合、長期間身柄を拘束された後、実刑判決を受け、刑務所内で更生をするよりも、早期に保釈許可決定を受けて治療を開始し、その後、執行猶予付判決を受け、通院又は入院をしながら、社会の中で更生する方が有効です。
    他方、薬物犯罪は、薬物の依存性等の理由から再犯率が高く、周囲の協力なしには、更生することが困難な犯罪です。そのため、保釈許可決定や執行猶予付判決を受けるためには、周囲の協力を得ることができることを裁判官に理解してもらう必要があります。

  5. ■具体的な弁護活動
  6. 本件では、Xさんが出張先で逮捕されてしまったため、遠方にいるご家族は、Xさんに直接連絡をとることができず、裁判に出廷することも困難な状況でした。
    また、保釈許可決定を受けるためには、裁判所に逃亡のおそれがないことを理解してもらう必要があります。
    裁判官に住居が遠方でも逃亡のおそれがないことを理解してもらうため、本人の覚悟や家族の意思、具体的な監督方法等を説得的に伝える必要がありました。
    そのため、Xさんとの面会を何度も行い、今後について話し合うと同時に、家族との連絡を密に取り合い、監督方法について話し合い、時に今後の生活の不安などについても相談しながら、検討を深めていきました。
    これらの真摯な検討の結果を証拠とともに裁判官に示すことで、住居が遠方ながら保釈許可決定を受け、その後、無事執行猶予付判決を受けることができました。
    その結果、Xさんは、自宅に戻ることができ、平日は通院しながら働き、休日は子どもの面倒を見る等、薬物のことを思い出す暇もないほど充実した生活を送ることできるようになりました。

  7. ■ポイント
  8. 薬物犯罪に限らず、突然逮捕されてしまった場合、実際に逮捕されるべき行為を行ったか否かにかかわらず、先行きの不安などから留置場での生活はとても心細いものです。残された家族もそれ以上に不安なはずです。特に、面会できない事情がある場合には、疑心暗鬼になってしまうようなこともあります。
    実際に罪を償うべき行為を行なってしまったのであれば、それについては妥当な償いを行う必要がありますが、必ずしも重い刑罰を受けることが償いではありません。
    現在のおかれている状況についての無用な不安を解消し、将来の生活を見据えて総合的に事案を解決するため、不安を理解・解消し、解決に導くことができる弁護士に相談することが重要です。
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